2011年9月14日水曜日

ペプシ、NFLとビッグ・ディールを締結

9月6日、NFLはアメリカ飲料メーカーのペプシコと、2022年プレーオフまでの契約延長を果たした。契約金は10年間で23億ドル(約1800億円)と言われており、全米スポーツ史上最も大きなスポンサー契約のひとつである。ペプシコはさらに13億ドル(約1000億円)をこのスポンサー契約をアクティベートするために追加投入すると考えられている。

今回の契約の更新に当たり最も重要なファクターだったのが、NFL労組協定の締結、いわゆるロックアウトの解決である。昨年からNFLのオーナーやスポンサー企業は、NFLのロックアウトによるファン離れに対する懸念を表明していた。南カリフォルニア大学でスポーツ経営学を教えるD.カーター教授は、労働争議の解決をNFLの最も重要な「倒すべきドミノ」と表現している。

しかしストライキが終了し、レギュラーシーズンも全試合行われることになったため、NFLは今シーズンの業績について非常に楽観的な見通しを立てているようだ。スポンサーシップ収入は今シーズン15%増加し、リーグ全体の収入は95億ドル(約7300億円)に達すると予測されている。また昨シーズン過去最高の視聴者数を記録したテレビ放映は、今シーズンも好調に推移するだろう。

スポンサーシップに関して言えば、ペプシコのスポーツ飲料ブランド・ゲータレードと、通信機器メーカーのモトローラだけが、現時点でNFLの試合中に露出を許されたブランドである。日本では考えにくいが、NFLではスポンサー企業に対して、試合会場での看板設置を一切認めていない。数少ない例外として、ゲータレードはドリンクボトルと給水タンクの設置を、モトローラはコーチが使う通信機器の提供を許されている。

しかしNFLは、スポンサー企業がもっと試合進行に関与できる機会を増やそうとしているようだ。現時点で有力なのは、スポンサー企業提供のタブレット端末をコーチに使ってもらい、戦略やプレーの指示を選手に与えると言うものだ。この計画が実現すれば、NFLのスポンサーシッププログラムの収益性はさらに高まるだろう。

(英語原文)NFL Back On Field, And Deals Pile Up

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